配線理論と配線設計のカテゴリ学習を始めたい方必見!!ゼロからスタートでも大丈夫です!!【独学 電気工事士】

第2種 電気工事士

 

本日は、”配線理論” のお話です!

 

理論理論って、あぁー!!俺理詰め嫌い~~!!キィーーーーー!!!

って方も、ご安心ください。

私、かなとが皆さんのために咀嚼して説明していきますので

決してあきらめず、しっかり自分のモノにしていきましょう!

 

おまめ
おまめ

ルールを知って

初めて戦うことができるんやでー!!

配電方式 種類 電圧の種類

シンプルに、皆さんが日々何気なく使用しているコンセント…

何気なく”ポチっ” と点ける照明…

これ、何ボルトの電圧が供給されているか分かります

 

…ハイ、簡単ですね? 100Vです。

日本の配電方式は

配電方式
  1. 発電所から送電(高圧)
  2. 電線での送電中に変圧(高圧→低圧)
  3. 電線から各家庭へ配電(低圧)

 

という流れで順に供給されていく方式です。

1. 及び2. に関しては、主に電気主任技術者の学習範囲という事で割愛しますが

要は『ものごっつい高い電圧を発電し、それを電線で供給している』

というイメージだけ頭に入れておけばOKです。

 

3. で各家庭に配電される低圧の種類について押さえておきましょう。

基本的には、以下の3種です。

配電種類
  1.  単相2線式 100V
  2.  単相3線式 100/200V
  3.  3相3線式 200V

 

一般家庭の場合は

  • コンセント、通常の照明、冷蔵庫・洗濯機等の一般家電:100V
  • エアコン等の電力消費の高い機器:200V

 

と、電圧帯が異なる機器が混在されています。

そうなると、配電方式としては 2. 単相3線式 が一般的と分かります。

1. 単相2線式の100V は、あくまでも 2. 単相3線式の回路の一部と捉えておきましょう!

3. 三相3線式に関しては、容量の大きいモータ等を使用する

工場、生産設備向けの配電方式となります。一般家庭ではほぼ使用されません!

 

単相2線式 3線式回路

イメージは、以下です。

中性線(大地と設置されている線)と、設置されていない線の間の電圧が100Vになっていて

一般的なコンセント、家電はこの2線が接続されています。

反対に、設置されていない2線間の電圧が200Vとなっており

家庭用エアコン等の機器は、この2線が接続されています。

 

異なる電圧で動作する機器が混在できるのは

この配電方式を使用しているからです。

  

三相3線式回路

この方式の一番のメリットは一言…

“送電効率が非常に良い!” これに尽きます。

3線それぞれが、異なる位相で送電されるので

使用される機器の電力損失が、単相のそれに比べると小さく抑えられます

モータは、これら3線の異なる位相をスイッチする様なイメージで使用する事で

消費電力を小さくする様に上手く作られた機器です。

 

詳しくは、別記事で記載します!!

 

電線 許容電流のお話

本試験で頻出される項目です。是非押さえておきましょう!

 

では、ちょっとした問題です。

クイズです!
Q. 抵抗に電流が流れると何が発生しますか?

 

…電圧。 ハイ、正解!!

では、更に掘り下げてみます。

さらにクイズです!
Q. 電流を流す目的は?

 

…そこに抵抗があるから。。  シンプルにカッコいい!!

いやいや…違います。

電流を流すことで、何をしたいか?という事です。

そう、何のために皆さんはコンセントにコードプラグを差し込むのですか?

 

おまめ
おまめ

スマフォを充電したい! テレビを見たい! 冷蔵庫でビール冷やしたい!!

やりたいことだらけだぁーー(涙)

 

そう、使いたい機器を動かす為ですよね?

さて、電気を供給された機器、触ってみて下さい。。

 

…熱いですよね? 

そうなんです。電流が流れた機器は “熱” を発生させるのです。

機器のことを、専門用語で“負荷抵抗” と呼びますが

負荷抵抗だけでなく、実際に電流を供給するための配線にも抵抗(配線抵抗)が存在

この配線抵抗も、負荷抵抗と同様に熱を放出しています。

 

機器が必要としている電流を流すための配線です。

もちろん、配線に流れる電流の大きさはそれ相応に大きいわけです。 

 

この配線から放出される熱、放っておくとどうなると思います?

 

…ハイ、何度も口酸っぱくなるほど伝えます。。 イメージしてみて下さい!!

  • 冷凍庫の中のアイス
  • 真夏の炎天下に晒されたアイス

 

この2つのアイス、1時間後にどうなってると思います??

 

…そう、炎天下のアイスは、最早どこかに消えて無くなりますよね。。

熱が物体そのものに作用して、溶かしてしまうワケです。

炎天下の暑さからアイスを守るために、冷凍庫が頑張って冷やしてくれてるワケですよね?

そんな冷凍庫は…絶えず熱を放出しているのです

 

つまり、物体に対する熱の作用が異なる訳です。 

 

配線の周りの熱は、放置しておくと配線そのものに作用し

最悪の場合、その熱によって配線が溶断、大事故につながる可能性がある訳です。

その熱は、流れる電流が大きければ大きいほど高くなるので

  • 流れる電流の大きさを制限する
  • 流したい電流(=発生する熱)に耐えられる線の太さを確保する

 

という事を規定して、事故を防止しているのです。

 

…前置きが長くなりましたが、以下を覚えてしまいましょう!!

単線、及びより線の2種類で

規定されている内容が異なる点には注意です!!

敢えて表中で赤字にしている部分がありますが

これは、“中間値を覚えてしまえば、あとは上か下か?” を判断するだけ

という、覚え方のコツでそうしています。

※ちなみに、より線の8.0mm2はほぼ出題されません。。 

電流減少係数

上の許容電流は、あくまで “電線1本” について規定されたものです。

では、この電線が多数一緒に引き回された場所においては

この基準はそのまま適応できると思いますか??

 

答えは… NOです!!

では、イメージしてみましょう。

ホッカイロ…そう、冬に活躍する、例のアレです。

ホッカイロを

  • テーブルの上に放置しておく
  • ポケットに入れておく

 

どちらの方が熱くなりますか??

 

皆さん体験した事あると思いますが

答えは “ポケットに入れておく“ です。

 

ポケット = 空間が狭い ので、空気の流れが小さいです。

つまり、一度熱が発生すると、その熱が逃げる空気の流れが小さいため

どんどん熱が溜まっていく…という事です。

テーブルの様に、外気に自由に接触できる空間であれば、熱は自然に発散しますよね?

 

つまり、電線が集中する箇所と言うのはポケットの中と同様

空気の流れが悪く、放熱がしにくく熱がたまりやすい

熱が溜まりやすい ☞ 配線の溶断・大事故につながる という解釈です。

 

では、下表を覚えてしまいましょう!

赤字を基準に 減少率は一定です。

本数だけは覚えるしかないですが

5、6本は 0.56 = ゴロゴロ” の語呂合わせでOKです!(ゴロ合わせ…涙)

あとは、1本ずつの値と 一定な減少係数というポイントだけ押さえておきましょう!

※ちなみに、7~15本はほぼ出題されません。。 

 

許容電流の解法 

公式
求めたい許容電流[A] = 電線の太さ(直径、断面積) * 電流減少係数

 

たった、これだけです!! おめでとうございます。

出題された電線のタイプが

  • 単線(記載が直径)なのか?
  • より線(記載が断面積)なのか?

 

という所さえ注意していれば必ず正解出来ます!

例題1
直径2.0mmの600Vビニル絶縁電線 4本を金属管内に敷設する場合
電線の許容電流は?

 

直径2.0mm の電線許容電流 = 35[A]

そして、電線4本敷設時の電流減少係数 = 0.63 なので

35 * 0.63 ≒ 22 [A]   

という事で、簡単に導き出せました!

 

ちなみに、昨今の問題では

電流減少係数を記載してくれているパターンも多く、非常に良心的ですが

原理と、ある程度の数値を覚えておいて損はないと思います。

もしかしたら、あなたが受験する際の問題には、記載がないかもしれないですしね?

 

低圧幹線 

幹線の許容電流

そもそも、“幹線”って言葉がピンときませんかね?

  • 幹線 = 屋外の電柱等に敷設されている配電線から引き込んだ引込線の “引込口”
        ~ 分電盤から各分岐回路へ至るまでの分岐点

 

という解釈です。

下図でイメージを叩きこんでください。

幹線の許容電流については、負荷の定格電流合計値から求めます。

分岐回路に接続されている全ての機器の定格を、幹線がまかなうことができなければ

キャパオーバーで幹線が先に潰れてしまいます。。

図で言うと、 IA = IM + IH という式で表されます。

 

この時、電動機(以下、モータ) の負荷電流に関しては

その大小によって、幹線許容電流が変動するので注意が必要です!

IM ≦ IH の場合

モータ定格合計が、モータ以外の定格合計より小さいとき

単純な合計値でOKです!

  • IA = IM + IH

 

IM > IH の場合

モータ定格合計が、モータ以外の定格合計より大きいとき

モータ定格電流合計が 50[A]より大きいか、50[A]以下か

合計値に係数を掛け合わせたものを、マージンを見たIMとして扱います!

  • IM ≦ 50[A] の時:マージン係数 = 1.25
  • IM > 50[A] の時:マージン係数 = 1.1

と定義されています。

定格合計が低い方が、係数が高い という点に注意です!

 

まとめると、以下の様に表されます。

係数、判定基準電流だけは頭に入れておきましょうね。 

  • IM ≦ 50[A] の時: IA = 1.25 IM + IH
  • IM > 50[A] の時: IA = 1.1 IM + IH

 

需要率の考慮

設備の容量合計に対して、実際に使用した最大電力の割合を算出したもの

需要率と呼ばれます。

多くの発電設備が、季節、時間帯、地域による需要率に基づいて

発電量を計画する位、非常に重要な値となっています。

 

これまで記載した “幹線の許容電流” の算出時も

負荷定格電流 に 需要率 を掛け合わせた”実際の使用電力” を用いて算出されます。

 

先のモータ定格電流 の判断についても

50[A]より大きいか、それ以下かを判断するのは、需要率を掛け合わせたIM である

という事に注意してください!

 

過電流遮断器の許容電流

図中の IBが該当しますが

これを決定する要素は、大きく以下の2点です。

  1. IA > IB であること!
  2. モータがある場合は、判定式から2パターンを比較する!

幹線許容電流と 負荷定格電流の判定式

上記 2. モータがある場合の判定は、以下の2項目を比較します。

  1.  2.5 IA:幹線許容電流の2.5倍
  2.  3 IM + IH : モータ定格電流合計の3倍と、モータ以外の定格電流合計

 

1. 2. を比較し、値が低い方が IBとなります!! 

…イメージが湧いてこない。。涙

では、そういう時は本試験の問題を解いてみましょう!!

 

低圧分岐回路 考え方 

分岐回路に接続されるコンセント

分岐回路に接続されるコンセントについても

  • 過電流遮断器の定格電流
  • コンセントの定格電流
  • コンセントへ配線する電線太さ

 

がそれぞれ定義されています。 

こちらも本試験で頻出の事項なので、是非下表を覚えて点数を稼ぎましょう!

赤文字部分は、特に頻出事項で良く間違える部分ですので

これを中心に、他を覚えていくと良いでしょう!!

 

こちらも、イメージが湧きにくいので例題を…(涙

 

過電流遮断器の設置

元の幹線から枝分かれした幹線

屋内へ引き込まれた大元の幹線から分岐された幹線については

以下の3条件で、過電流遮断器を省略(未設置に)する事が可能です!

幹線→幹線
  1.  分岐地点からの距離が 3m以下の時
  2.  分岐地点からの距離が 3mを超え 8m以下で、かつ IA ≧ 0.35 IB の時
  3.  分岐地点からの距離が 8mを超え、かつ IA ≧ 0.55 IB の時

 

図示すると、以下のパターンとなります。(上から1.~ 3.)

まぁまぁ近ければ、無くても問題なし!!

ぼちぼち遠ければ、電流値が半分程度であれば制限なし!!

その間位が、定格に対して約1/3の電流であればOK!! という感じですね。

 

幹線からの分岐回路

幹線より枝分かれしている分岐回路については

以下の3条件で、過電流遮断器を設置する必要があります!

幹線→分岐回路
  1.  分岐地点からの距離が 3m以下の場所(基準値)
  2.  分岐地点からの距離が 3mを超え 8m以下の場所なら、 IA ≧ 0.35 IB を満たす事
  3.  分岐地点からの距離が 8mを超える場所なら、 IA ≧ 0.55 IB を満たす事

 

図示すると、以下のパターンとなります。(上から1.~ 3.)

何だか、幹線→幹線の時の条件と酷似しています。。

と言うか、もうほぼ同じ条件ですが

意味合いが全く異なるという点は理解しておいてください!

分岐回路に関しては、設置するという事が大前提です。

 

 

ふぅ~、何とか走り抜けました。

実は私、このカテゴリが最も苦手です。。

何でかって?

 

誰かが決めた数字の、その深い意味が分からないからです…

ある程度は把握できてきているのですが

まだまだ、勉強必要ですね!日々、精進です。

 

ただ、一つ言えることは

“自分で考え、そして答えを見つけるために動く!”  というのが

試験においても、そして人生においても非常に大事なんですよね。。

 

…まとまった?笑

 

では、また次のカテゴリでお会いしましょう!!

またねー

 

 

【今日の一言】 やっぱり、イメージが大事なんです!

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