トランジスタのPNP NPN の違いとは?この記事の内容だけ押さえておけば完璧です!!

電気

 

どもっ!かなとです。

 

 

電気に携わるに当たり

一度は耳にした事はあるであろう素子の名前…

 

それが、“トランジスタ”

 

 

でも、結局どう使うの??

何か種類も結構あるらしいけどぉ…あぁ〜もぅ無理っ!!キィィィィーーーーーーーーーー!!!!!!

 

ってなっちゃっている、そこのあなた!!

 

安心してください!

私が来ましたよ!!

 

今回は

トランジスタの 種類、用途、使い方

を徹底解剖したいと思います!!

 

僕自身も、電気初心者の時は

トランジスタって名前を聞くだけで

足がブルブル震えていた記憶があります…。。涙

 

でも、しっかりと自分のモノにして

使える武器として、味方にしてしまえば

今後、怖いものなしですよ!!

 

一緒に頑張りましょう♪♪

 

おまめ
おまめ

トランジスタを制するものが、電気を制するのだっ!!

 

 

今回は、話を”バイポーラトランジスタ” に限定しています。

需要があれば、MOSFET等のパワートランジスタ系も解説できたらと思ってます!

 

 

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1. そもそもトランジスタの構造って?

 

“半導体” に分類されるトランジスタは

文字通り “半分、導体” なんです。

 

…はい、意味不明ですよね。。笑

 

 

この “導体” と言うものが

電気を通す(導く)物体 を指す言葉で

その性質が “半分” だけある…

そんな物質を組み合わせて出来たものなんですね。

 

(正確には、“導体”全く電気を通さない“絶縁体” を混合した物質です。)

 

 

その構造は、異なる電気的特性を持つ

2つの半導体から構成されています。

  • p型半導体
  • n型半導体

 

 

じつは、この2つの組み合わせ自体が

トランジスタの俗称として使用されている

“PNP” とか “NPN” というものの正体なのです。

 

各部の名称は以下の通り

  • B…ベース
  • C…コレクタ
  • E…エミッタ

 

 

という3つのパートで構成されており

これらのパートが

p型かn型のどちらで構成されているか

呼称が変わる…という事になります。

 

ちなみに、3つのパートの並び順は

C→B→E、あるいはE→B→Cという風に

必ずベースが中央にある点に注意です!

 

  

 

※回路記号をイメージして頂ければ分かるかな?

 

必ず、ベースが中央に存在しますよね?

 

ちなみに

“PPP” 、”NNN” といった様に

同じ素子が連続する形は存在しません!

  

 

2.動作原理は??

 

ここで覚えておきたい知識としては

  • p型半導体: 正孔
  • n型半導体: 電子

 

がそれぞれ多く存在することで

電子の移動が生じる = 電流が流れる 

という構造だという事です。

 

 

今回は、例として

NPNトランジスタの場合を考えてみましょう!

 

 

 

ベース ~ エミッタ間を見てみましょう。

電源は

ベース(p型) 側にプラス

エミッタ(n型) 側にマイナス  を接続しています。

これを、専門用語で “順方向バイアス” と呼びます。

 

この時、エミッタの n型半導体に存在する電子たち

順方向バイアスによって、ベースのp型半導体の方へ移動します。

(※電子は、電源のマイナス→プラスへ移動するという基本性質ですね)

 

移動した電子は、正孔に結合しにいきます。

正孔 … すなわち、正の電荷を持つ穴。。

と捉えておきましょう。

 

“穴があったら、入りたい” 

という本能のもと、結合しに行くわけです。

 

 

こうして、正孔と電子が 電気的に結合する際に

電子の動きと逆向きに電流が流れる訳です。

これが ベース電流 の正体です!!

  • 電子の流れ:マイナスから、プラスへ移動
  • 電流の流れ:プラスから、マイナスへ移動

 

 

 

次に、ベース ~ コレクタ間を見てみましょう。

 

 

電源は

ベース(p型) 側にマイナス

コレクタ(n型) 側にプラス  を接続しています。

これを、専門用語で “逆方向バイアス” と呼びます。

 

 

先ほど、ベースへ移動してきた電子たち

正孔と結合できた電子を除き、多くの電子たちが

逆方向バイアスによって、コレクタの n型半導体の方へ移動します。

 

この電子たちの移動によって生じるのが 

コレクタ電流 の正体です!!

 

 

ベースの p型半導体が

両サイドの n型半導体よりも薄く描かれているのは

構造上、本当に薄く設計されており

  • 正孔と結合できる電子 << コレクタへ流れ込む電子

 

という具合に、電子の移動量を調整するためです。

 

 

要約すると

少ないベース電流(正孔と結合できる電子の数)で

多くのコレクタ電流 (コレクタへ流出する電子の数) を流すことが可能!!

という構造であることが分かってくると思います。

 

 

この構造自体が

次章で説明する “増幅用途 (直流増幅率)” をそのまま表しているのです!

  

3.何をするものなの??

スイッチング用途

 

これは、PLCの出力について説明した際にも軽く説明しましたが

ベースに対して電流を制御することで

コレクタ〜エミッタ間をON/OFFする… 

 

いわゆる “スイッチ” 的な使い方をします。

 

※※その時の解説はコチラ↓↓※※

 

 

増幅用途

 

こちらは、アナログ回路という分野で

非常に多用されている

一言で表すなら…“レバレッジ” です。

つまりは “てこの原理”ですね。

 

“小さな労力で、大きな効果を得る!”

 

まさにこの言葉の通り

先程、ベースの電流を制御する事で

コレクタ〜エミッタ間がONするという話をしましたが

 

この時

・ベースに流れる電流 (IB) と

・コレクタエミッタ間がONして流れる電流 (IC)  の関係は

以下の様になります。

 

直流増幅率
  • hFE = IC / IB

 

これを、専門用語で “直流増幅率” と呼び

この数値通りに使えば

おおよそベースに流す電流の100倍近くの電流

コレクタ~エミッタ間に流すことが可能となります!

 

つまりこれが、前章で説明した

トランジスタの構造の根幹中の根幹!!

そして

トランジスタが存在する真の目的

 

という事になりますので

しっかりと覚えておきましょうね。

 

 

この用途が生かされている場面として

デジタル回路も挙げられます。 

ベース電流を制御する側の機器(例えばPLCとか、マイコンとか)には

大電流を供給する能力がないですが

トランジスタを介する事で

自分の能力以上のものを働かせる事が可能 になっているんです!

 

 

4. では、PNP/NPN の使い分けは?

 

このテーマで困惑し

穴を掘って隠れる方が後を絶たないと思います。。涙

 

そう、2種類あっても… ねぇ?

使い分けってどうすればいいんだか?

うん、分からんっ!! キィーーーー!!!笑

 

 

 

となる心中、お察ししますが…

私が来たからには、もう安心です!!

 

 

 

勿論用途は完全に異なります。

これは、PLCの出力の回でもお話しした

“シンク/ソース” という概念に関係する部分なのですが

 

要するに

電源を”引き込む”用途なのか?

それとも”送り出す”用途なのか?

の違いになってきます。

 

※※その時の解説はコチラ↓↓※※

 

…更に分かりにくくなりました??笑

 

 

では、例を挙げていきましょう!

 

パッと思いつく中で言うと

マイコン等でスイッチング制御でLEDを点灯させる場合

マイコン出力が

  • 正論理(Active H)なら、NPN
  • 負論理(Active L)なら、PNP

 

という使い分けをするという点です。

 

おなじLEDを点灯させるにしても

コントロールする側の信号論理に合わせて

トランジスタを使い分けないと

全く思い通りに動かない… なんて事になるので要注意です!!

 

 

 

上図からも分かる通り

コレクタ端子の状態が

・電流を“引き込んで”いるのか

・それとも“送り出して”いるのか?

 

そして、エミッタ端子が

電源に接続されている

・それともGNDに接続されているか?

 

ベース電流が、どちら向きに流れているか?

 

ここに気付けた方は

段々トランジスタがどういうものか?

がイメージできてきた事かと思います!

 

おめでとうございます!!

 

 

…ちなみに(私の失敗談でも)

 

実験に失敗した博士のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

 

直流増幅率のお話をしましたが

NPNトランジスタの場合は

ベース電流の100倍近くのコレクタ電流を流すことが可能なので

ベースには必ず 電流制限抵抗を接続して使用しましょう!

 

そうしないと

コレクタ電流が定格以上流れてしまいます。。

(最悪、燃えます…汗。。つか燃やした経験有)

 

 

そして、PNPトランジスタの場合

ベース電流がエミッタから流れ込んでくるため

電流制限抵抗を接続していない

最悪の場合

コントロールしているロジックICや

マイコンの出力端子が吹っ飛びます!

(吹っ飛ばした経験有。。前科いっぱいです…涙)

 

 

でも、心配ありません!!

そんな失敗、誰でもありますよ。

 

私も、火花を食らい、心臓に悪い経験を何度も経て

ここまで成長出来ました!

※念のため言っておきますが、それが絶対いい訳ではないですよ? 汗  

 

しっかりと使い方を覚えて

上手にトランジスタを使う事が出来るようになれば

とても楽しい電気ライフが待っている事でしょう!!

 

 

何せ、このトランジスタ

20世紀における電気界の大発明!!

と呼ばれる代物で

色々な場面で多用されてるんですから!

(前回のPLC出力にしたってそうですよ。)

 

 

継続して、しっかり学んでいきましょうね!!

 

 

そんじゃ、またね🎵 かなとでした!!

 

 

【今日の一言】 自分の物にするには、沢山失敗すればいいんです!

        ただし、安全第一でね!!

 

※※関連記事はコチラ↓↓※※

 

 

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